FIGURES らいぶ 2

組み立てに引き続き,表面処理を行います。楽しくも苦しい作業の連続です。

ガチャガチャのHGやタイムスリップグリコのカネゴンを持っているという事実が私を責めさいなみます。

いかん!これは,心理攻撃だ!!←誰の?!

 12月31日

 今回は,すぐにあがりそうなカネゴンから手をつけようと思います。

 部品は,3つ。しかも,合わせ目の処理が必要なのは下顎の部分のみです。

 セオリーでは,部品と部品の接合には,芯として針金を使うのですが,下顎の部品は小さいし,比較的接着面積が広いので省略します。落としたり,ものにぶつけたりしない限り,ぽろっと下顎が落ちることはないでしょう。

 今回は,接着剤が古くなっていたので「瞬間接着」できませんでした。10分は押さえていたでしょうか。 

 接着面の段差や気泡をプラパテでうめます。できのいい食玩と自分が組んだキットとの差は,この隙間の有る無し,メーカーや産地の刻印の有る無しです。塗装技術ではほとんどの人が負けてしまうでしょうから私達は,ここにアドバンテージを求めるべきです。(塗装もがんばるけれどね。)

 さほど大きな隙間をうめるわけではないので,すぐパテが固まります。パテが固まったらカッターや水ペーパーで整形します。段差のところは,成形後,指でなぞってみます。人間の指先の感覚は,かなり鋭いのでわずかな隙間や段差を感知します。へたに視覚に頼るよりよほど信頼性があります。

 実際のところはどうなっているかをたしかめるためには,サーフェイサーがけをする必要がありますが・・・。

 接着面にサーフェイサーがついていると接着力が落ちるのでサーフェイサーがけの前に接着面をマスキングしておきます。

 もし,キットがソフトビニールだったらサーフェイサーは,ソフトビニールにおかされない原料のものを選びましょう。サーフェイサーは,タミヤ,GSI,ワーク,ソフト99等から出ていますが,全て特性が違っています。

 ソフビキットについては,後日,解説します。

 ここまで進んだところで2003年よ,さよ〜なら〜。

 1月17日

 繭の部品の底にはコルクをはれるようにスタンプのインクで形をとっておきます。(コルクは,完成品を置く場所の表面を傷めないためのものです。)
 コルクシートは,ホームセンターで厚さ2mmのものを\450で入手。粘着テープ付きのものもあって重宝します。

 表面の状態とパーティングラインをチェックします。写真では見えにくいですが,横方向にパーティングラインが入っている他,表面が意外と荒れていることがサーフェイサーがけで分かります。
 ここからは,カッターと水ペーパーの出番。カッターで不用な出っ張りを削った後,400番の水ペーパーをかけて表面を整えていきます。たいがいの怪獣は,レーシングカーみたいに表面をつるつるにしないので水ペーパーの荒さは,400番ぐらいでちょうどいいと思います。もし,大きなギャップやへこみがあればパテ埋めすることになります。

※水ペーパーの荒さを表す数字は,大きいほど目が細かくなります。私は,主に400番,スケールモデルの仕上げ用に600番や1000番を使っています。これ以上目が細かいとわら半紙で擦るのと大差がなくなってしまいます。

 下顎の部品を接着したところにできたギャップは,きちんと埋まっていました。そのそば(左手の拳の左上)にある傷が埋まっていないので再度パテを薄くもります。このようなへこみは,両目のすぐ下にもありました。あごのところのモールド(さっきの傷のすぐ左)が消えかかっているのでカッターで削り込んで段差をつけます。あまりしわを慣らし過ぎると表面がつるつるになって怪獣らしくなくなってしまうので表面処理は,ほどほどに。あまりぞんざいだと完成度が低くなるし,少しのしわでも許さないようにするといつまでも完成しません。私は,怪獣の場合,成形のよしあしにもよりますが,サーフェイサー吹きを2〜3回あたりを目安に仕上げることにしています。仕上げをよくするためには,なるべく早い段階で傷やギャップ,段差を発見して処理しておくことが大切です。
 カネゴンに2回目の,繭に1回目のサーフェイサー吹きをしたところです。このとき,繭の部品にパーティングラインを発見。「そーだよなー。できないわけないもんなー。きれいな成形だなんて油断しちゃーいけないよ。」と愚痴りながら整形するはめになりました。写真では分かりませんが繭のど真ん中を横方向にパーティングラインが入っています。このページの最初の写真のアングルからでは,全く見えませんが,悪魔の誘惑に負けずに作業を進めます。繭のモールドになじませながら横一文字の線が目立たなくなるように段差を削って行きます。パーティングラインは,サーフェイサーがけの前に発見して処理をするのがベストですが,サーフェイサーをかけた方が段差がよく分かるので面倒がりな私は,とりあえずサーフェイサーをかけてしまいます。
 ということで,もう1回表面処理をしてから塗装に入ります。とっておきのモデラーズの金色のスプレーを使うか,銀色の上にクリアー塗装するという手間がかかるメタリック仕上げにするか,楽しいけれど苦しい選択が待っています。
  
 そのまたつづき
  
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