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蘊蓄(うんちく)
  

○うどんの起源は,弘法大師空海が伝えたとも・・・ホントのところは分からんです。
 雨が少なく水に恵まれなかった讃岐の国では,米国(麦作っているのに!!)との価格競争に敗北するまでは麦がよく栽培されたそうです。

○うどんづくりのこつのひとつは,塩の加減。夏は多めに塩を入れます。
 雨の少ない讃岐の国は,海水から水分を蒸発させるのに有利な土地柄で製塩も盛んでした。

○うどんのこしを強くするためにうどん粉(香川県では小麦粉をこう呼びます。)をこねたものを足で踏むのはよく知られていますね。
 ワインみたいに乙女が素足でぶどうを踏むようにはいきません。ちゃんとビニールをしいてから踏みますよ。
 足で踏まずに同様な効果が出る機械を使うお店もあります。

○うどんをどんな太さにするかもお店ごとに違います。冷や麦みたいなうどんがあったり,きしめんみたいなうどんがあったり。
 包丁で切る人,機械に通すだけの人,製本の時に使うカッターのような道具で少しずつ切る人。

○香川県では,うどんは安くて当たり前。食べる人が多いので薄利多売が可能なのです。
 観光地や高級店で¥500以上もかけてうどんを食べるのは県外の人だけ。
 でも,一杯¥100なんていうと品質を疑ってしまうんですね。・・・深い・・・。

○うどん屋さんの朝は早い。(ネスカフェみたい・・・。)麺はのびてしまうのでつくり置きがききません。
 夜明け前にうどん粉をこねて,夜明けにはゆでて,7時にはお客さんに食べてもらったりお店に卸したり。
 昔は,午後3時までには営業終了というお店がたくさんありました。
 香川県人がお昼にうどんというのは,このためです。(夕方にはうどんがのびてしまうのです。)

○うどんをつくるときにも,ゆでるときにも,ゆであがったうどんを洗うにも大量の水が必要です。
 渇水で水道の給水制限があるときは,うどんの品質が落ちてしまうので閉店するお店も・・・。

 
用語と讃岐弁
  
あつあつ/あつひや/
ひやあつ/ひやひや
 前半が麺の熱さ,後半が出汁の熱さを指します。たとえば,「ひやあつ」と言えば,麺は温めず,熱い出汁をかけるということです。これらを使うことにより,食べ方を細かく指定することが可能になりました。
 ただし,どのうどん屋でもこれらの違いを聞いてきたり,対応してくれたりするわけではありません。
 また,セルフのお店では,自分で自由に麺を湯がくかどうか,出汁を熱いものにするか,冷たいものにするかを決めて食べるところもあります。
いた  =ください 東讃(香川県の東側)で使われています。 「いただきます」が変化したものです。
 「3ついた」という感じで使います。
カマタマーレ  香川県をホームとするサッカークラブ。J2昇格を目標にがんばっています。
 チーム名は,釜たまうどんの「カマタマ」に「ーレ」を付けてイタリア語っぽくしたものです。
 2012年2月,J2に降格されたどこやらのチームとトレーニングマッチ中,誰やらのラフ・プレーのため,MF藤田選手がが重傷を負わされました。
じゃこてん  =雑魚のてんぷら
 雑魚のすり身のさつま揚げのことです。香川では,さつま揚げも「てんぷら」と言います。
 うどんの単位は,一玉。お椀一杯が一玉ですが,お店によってお椀の大きさが違うような・・・気のせいかも知れんのですが。
通常は,一玉が小,二玉が大と呼称しますが,中には三玉,四玉と出してくれるお店もあります。
 もちろん,香川県人で男の人ならぺろりと食べてしまいますが・・・。
たんまい  =たべまい=たんまあせ=たべまあせ=食べませ
 「まい」は,否定でなく,「ませ」がなまったものです。
ついなんして
 =同じなのにして
 「つい」は,「対」を意味します。
てーてって  =連れて行って
 「おいしいうどん屋見つけたわ」「そんなら,てーてって」
つか  =ください 西讃(香川県の西側)で使われています。 「つかわせ」が変化したもの。ちょっと偉そうな言い方です。
 「3つつか」という感じで使います。
ぴっぴ  =うどんを指す幼児語。うどんを少しだけ口に含んで吸い込むときの音が語源です。丁寧語は「おぴっぴ」


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